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2009/10/07 (Wed)                  雪の王 ~雪の王国(2)~

 唐突に、背後からブーツの音と咳払いが聞こえた。

「まったく・・・。私がいることを完全に忘れているんじゃないの? それに、なんだか私の大切なお人形を目覚めさせてくれたみたいじゃない?」

 そう、コンラッドは、サラがいることを完全に忘れ去っていた。
 そして、そのことを取り繕うよりも、サラの発言が癪に障った。

「ユーリは、ユーリだ。あなたの人形なんかじゃありません。大切な、俺のユーリです!」

 コンラッドは、ユーリを抱き起こして胸に抱きしめた。

 サラは、身を捩じらせて、笑った。

「なにが、大切なの?ねぇ、だって無理やりにキスしてたじゃない?彼の気持ちも聞かずにさ。それって、僕と同じでしょ。自分の欲望を彼にぶつけてるだけなんでしょ?」

「それは―― !」

 違う、と続けたかった。けれど、本当にそういい切れるのか、自信がなかった。

 彼の気持ちも聞かないで、一方的に気持ちを押し付けて。あげく、キスをして。

 ユーリは、ひどく戸惑っていた。

「ほら、やっぱりね。それじゃ、彼をあなたに返してあげない。だから、ね、戻っておいで、私の可愛い子・・・・・・」

 サラは、ユーリに向かって微笑むと手を差し伸べた。
 長い睫毛に縁取られた金色の瞳が、鮮やかなサファイアブルーに輝きを変えた。

「いやだーー!!」

 ユーリは、コンラッドの胸に顔を伏せた。その碧い瞳を見るよりも前に。

「どうして? ここに居れば、何でもあなたの思うままにしてあげるよ?」

 くすぐるように甘い声で、サラはユーリに誘惑を続ける。

 けれど、ユーリはとうとう泣き出した。

「やだ、いやだーー!! 僕は、コンラッドお兄ちゃんがいれば、それでいいの!! 他にほしいものなんてない! 寂しかった・・・・・・」

「ユーリ?」

 ユーリは、ぎゅっとコンラッドの腕を掴んで切ない顔で見上げた。

 それは、幼い頃にユーリが見せていた表情とは、かけ離れるものだった。

「そうだよ、俺、ずっと寂しかった。寂しかったんだ・・・・・・。俺、突然毎日が嫌でたまらなくなった。毎日、ふてくされてた。施設の皆が俺を煙たがっても、コンラッドはいつも味方だった。嬉しかったのに、俺は素直になれなくて、あんたを避けてた」

 ユーリが涙を流すたびに、そっと指先で拭ってあげた。安心したように、ユーリは話を続ける。

「俺は、施設を飛び出した。誰も追いかけてくれなかったけど、コンラッドだけは追いかけてきてくれた。それなのに、俺は、あんたを試したんだ。コンラッドも、俺の髪や瞳が黒いのが気持ち悪いんでしょ?なんて、問い詰めた」

 ユーリは、身体を震わせた。コンラッドは、震えるユーリを優しく抱きしめた。

 そして、コンラッドはあの日のことを昨日のことのように思い出した。

 ユーリの黒い髪も瞳も、大好きだよ、と言いたくても声が痺れて出なかったあの日のことを。

「ユーリ! あなたの黒い髪も瞳も大好きです」

 数年前に言えなかった言葉を、今ようやく紡ぐことができた。
 ユーリは、むせび泣きながらも、一生懸命にコンラッドの顔を見上げた。

「わかるっ・・・・、わかるよ、今なら。あの時、あんたが何も返事しなくても、きっと俺のことを気持ち悪いなんて、思うわけがないって。でも、でも、俺は、心が荒んでいたから・・・・・・だから、あのとき、サラに黒い瞳がきれいだねって言われて、心が揺れた。幼い自分は、とても、嬉しかったんだ。初めて自分が認められた気がして・・・・・・。でも、サラの側にいると不自然なほどに、楽すぎて・・・・・・気がついてみたら、もう、自分をなくしてた」

 ユーリは、濡れた睫毛をふるわせた。その漆黒の瞳が、ひときわ輝いた。頬に朱が差して、愛らしさが浮き立つ。

 ―― こんなときなのに、ユーリの可愛らしさに目が奪われる。可愛くて、たまらない。

「でも、コンラッドが・・・・・その・・・・・キ、キスしてくれただろ? なんか、それだけで、嬉しかった。すごいキスで、ど、どきどきしたけど。コンラッドから、それだけ必要とされてるんだって思ったら、すっごく嬉しかった。心の奥に沈んでた寂しくて、むなしい気持ちが、全部きれいに消えていったんだ」

「ユーリ!」
「コンラッド!!」

 二人は、聖堂の床の上で、互いにきつく抱きしめあった。
 甘い安らぎに満たされた。

 さきほどまで、冷たく感じたユーリの身体は、今ではとても温かくて優しいぬくもりになった。白い布地から覗く肌は、きれいな淡い櫻色だった。

 そのとき、ユーリの身体が優しい光に包まれた。

 二人の間から、何かが床に転げ落ちた。
 小気味のいい軽やかな音が、聖堂に響いた。

 それは、小さな硝子の欠片だった。
 ステンドグラスから陽光が差し込んで、床の上の硝子が、なないろの輝きを放った。

  それは、紛れもなくあの雪の日にユーリの上に降ったもの。―― 『にじ色の雪』だった。

「あはははっ、そう、だったんだ。君はあの鏡の欠片が埋まっていたんだね。なんだ、どおりで、急に君の魅力がなくなったわけだ」

 床の上で抱き合う二人は、高笑いをする人物を振り仰いだ。

 身を捩じらせて、口元に手をあてて、高笑いをするのは、サラだった。彼は、小馬鹿にするように二人を見下ろした。

 サラは、わざと傲慢な態度を装っているようにみえた。

 そう感じたのは、その水仙色の淡い瞳の淵に、露が浮かんでいたから。皮肉を形どるはずの彼の唇は、不自然に歪んでいたから。

「僕にはね、暖かいもの、やさしいものは似合わないんだ。だって、そういうものには僕はいつも逃げられてしまうから。あたたかいところでは、生きていけないんだよ」

「どうして、そんなことをいうの!?」

 心優しいユーリは、彼の悲しみをいち早く見抜いていた。

「大丈夫だよ! サラはそう思い込んでいるだけなんだ。きっと、きっと、信じれば何だって、今よりは少しはよくなるはずだよ?」

 さきほどまで、彼に操られていたようなものなのに。それにも関わらず、ユーリは親身になって彼の身を案じる。床の上に立ち上がり、サラに全身でその想いをぶつける。

 そんな一生懸命な彼の姿に、こちらまで幸せな気持ちが訪れる。

 もちろん―― 少しの嫉妬心と。

 けれど、サラは力なく微笑んだ。粉雪のように、儚くて消えてしまいそうな笑顔だった。


「ありがとう、本当に君は優しくて、暖かいんだね。でも、ごめんね。僕は、そういう運命なんだ。暖かいものの側では生きられないんだ。暖かいところでも・・・・生きていけないんだ。でもね、君の優しさにふれて前向きに考えることができたよ。暖かいものの側では生きられなくても、僕には僕にふさわしいところがあるんだって気になれた。僕に、ぴったりの場所がね。これからは、悲観的にならずに済みそうだよ。ありがとう―― ユーリ・・・・・・!!」

 サラが、初めて『ユーリ』と呼んだ。そのフレーズが引き金となったらしい。

 まるで、何かの魔法が解けたように、今まであったはずの聖堂が消え去った。そして、サラも。

 いつかと同じ、視界が真っ白になった。

 吹雪が舞った。白銀の世界に、粉雪に混じって、キラキラとダイアモンドのような粒や、サファイアのような粒が降る。まるで、涙のような。

 粉雪はまるで別れを惜しむように二人の身体を優しく撫でた。


 気がつくと、あたたかい南風が身体を包んだ。
 目の前の白い霧が去って、やわらかな透き通る大気が広がった。

 ―― 春、だった。

 あたり一面は、若草色の大地だった。パステル色の花々が咲き乱れ、気だるいほどの甘くて陽気な世界が広がっていた。

 若草にたたずむユーリは、春風のように優しく微笑んだ。

「きっと、彼は、居場所をみつけられたよな」

「そうですね、ユーリ。ユーリの優しさには、誰だって心を動かされてしまいますから。ユーリに出会えて、彼は、とても幸せだったと思います」

 ユーリの肩を大切に掴んで、その大きくて表情豊かな瞳を覗き込んだ。

 サラサラの黒髪を、春風に弄ばれながら、ユーリは頬を真っ赤に染め上げた。ふいっと、俺から視線を外すと、ぶっきらぼうに彼は言う。

「な、なんだよ。俺を、買いかぶりすぎだよ。結局、俺は何もしてやれなかったんだから」

「いいえ、ユーリ。そんなことは、断じてありません。俺も、あなたに心を動かされた一人だから、よく分かります。ユーリに出会えて、俺は、とても幸せです」

「ばかっ、そんな恥ずかしい台詞は、面と向かって言うなよっ」

 ユーリは、みるみる目を大きく見開いて、頬を朱色に染める。照れ隠しの言葉は、投げやりだけど、その仕草は愛らしい。

 その初々しくて、愛らしい動作は、何度見ても惹かれる。

 見た目は、こんなにも綺麗に成長したのに、どうして、仕草はこんなに変わらないんだろう。昔から、ちっとも変わらない。とても、素直で、うぶな反応。

 ―― あぁ、なんだ、そうか。俺は、本当に昔から彼に惚れていたんだな。

 嬉しくて、俺は胸の中にユーリをきつく抱きしめた。胸の中で、ユーリはじたばたと慌てた。

 今まで、聖堂の中で散々抱きしめていたのに。いざ二人きりになって抱きしめられて、照れているのだろうか。

 本当に、どこまで可愛いんだろう。

 ―― もっと、彼の可愛い反応を引き出せないだろうか。

 ふいに、そんな悪戯心が芽生えた。

「ユーリ、さっき聖堂の中で、どうしてキスするの? って聞きましたね。あの時は、まだ、あの雪の日のままの、子どもの心のユーリでしたよね。でも、今のあなたは、全てを知っていますよね? それとも、まだ、どうして俺があなたにキスしたか分かりませんか?」

「こ、コンラッドお兄ちゃん?!」

「ユーリ、その呼び方をしないで。だって、俺は、ユーリを弟のように好きなわけではありませんから」

 コンラッドは、意味深に、甘い声で彼の耳元で囁いた。彼は、コンラッドの吐息にびくっと身体を捩じらせた。

 ユーリは、いつでも予想以上の素直な反応をしてくれる。

 そんなユーリの頭の後ろに手を回して、若草の上に押し倒した。

 二人して、桃源郷のように穏やかな春の野原に寝た。とはいえ、コンラッドがユーリの上に覆い被さった状態で。

 ユーリの顔の横に両手を付いて、両膝を彼の身体の両側に付いて、上からユーリを見下ろした。
 ユーリは、少し怯えたような、困ったような顔をして、顔を上気させている。
 なんて、嗜虐心をあおる、可愛さなんだろう。

「ユーリ、さっきのキスを覚えてる?俺は、あんなことをしたいくらいあなたが好きなんです」

「う、うん。覚えてる。それに、俺、さっきも言ったけど、コンラッドにキ、キスされて嬉しかったんだ。必要とされてるって感じられて」

 照れながらも、たどたどしく言葉をつなげるユーリは、もう誘っているとしか思えない。
 彼の指に、コンラッドも指を絡めていく。ユーリの全ての指を、コンラッドが絡めていく。小さくて、細い指が愛らしい。

「っ・・・ん」

 ユーリは、コンラッドの指が絡んだだけで、甘く切ない吐息を零した。

 そのとき、心臓が激しく脈打った。

 同時に、はげしい眩暈が起こり、視界が一瞬ぼやけた。心拍数が、跳ね上がり、著しい酸欠状態が起きた。


 一体、俺の身体に、何が起きている?

 そのとき、紅い髪の魔女の映像が浮かんだ。もしかして、これは、アニシナの薬の副作用?
 ユーリに口移しをするときに、俺も微量飲んでしまったから?
 あの鏡を体内に持っていない者が、あの薬を飲むと、何かが起きるのか?!
 
 ―― ええ、そうですとも!!

 南風に乗って、あの凛とした伸びのある魔女の声が届いた気がした。


 けれど、身体の調子が、おかしいのはその一瞬だけだった。異常な心拍数や、酸欠は、すぐに収まった。

 ただ、目の前のユーリを見たとき、何かが、おそらく全うな理性が、崩れ落ちた。 



※※ この続きは、裏面です。お兄ちゃんプレイ的ななにかです(汗 なんじゃそれ。
   裏のヒントは、右下の英語です。大人の方だけお願いしますね。   


happy-yuuri.gif←画像をクリックで前へ♪


★あとがき★

最後は、少しは、にやにやコンユになっていればいいのですが。

あとは、もう、アニシナ様の≪汗≫薬の副作用で、コンラッドがユーリを・・・な展開です。当然、裏面直行です≪汗≫

 もうすこし、お待ち下さい。

拍手くださった方、ありがとうございました(^^)
 
 


※18歳以上推奨です※

 ※突然ですが、ここからユーリ視点だったりします(汗 
  し、素人クオリティーなので、いきなり文体が大幅に変わっちゃった(^^;すみません;
  ま、まぁ、お楽しみページみたいなものなので、勘弁下さい;

 ※アニシナ様の薬の副作用で、黒黒次男になっていますのでご注意下さい。黒といってもただ、Sっ気たっぷりというだけですが(汗





 

 それは、魔法みたいだった。

 俺は、コンラッドがキスしてくれるまで、ずっと自分をなくしてた。

 彼が、俺にキスして何か液体を飲ませてくれたんだ。そして、彼は、信じられないくらい甘くて激しいキスをした。

 何も感じなかった心が嘘みたいに、動きだしたんだ。本当に、魔法みたいに。

 それで、思い出したんだ。自分の名前と、あの雪の日に猫のアンニカを助けようとしたあの日のことを。

 そして、走馬灯のように、今現在にいたるまでの記憶が蘇った。
 
 今の俺は、まるで生まれ変わったみたいだ。今まで心に鬱積していた何ともいえない暗い気持ちは、霧散して、春みたいに暖かい気持ちに満たされてる。

 でも、きっとこれが本来の俺なんだ。それを、コンラッドが思い出させてくれたんだ。


 でも、でもさ、それにしたって―― !!

 ど、どうして、あの兄みたいに優しいはずのコンラッドが、俺の上に跨って、俺に、指を絡めてくるの?

 

 それに、それに、コンラッドお兄ちゃんって呼んじゃだめっていうんだ。
 俺のことは、弟としての好きじゃないって、コンラッドはいうんだ。

 キ、キスしたいくらいに好きだよって、耳が融けそうに甘い声でいったんだよ。

 ええっと、そりゃ、俺はさっき、コンラッドにキスされて嬉しかったよって言ったんだけど。

 うん、確かに嬉しかったんだよな。すげードキドキしたけど。


 で、でも、今の状況は、なんだかもっと越えてはいけない一線を越えてしまうような、妙なドキドキが止まらないんだよ。

「ユーリ? そんなにかわいい顔をして、何を考えているの?」

 コンラッドは、春風にダークブラウンの髪をなびかせて、その成長した端整な顔を近づけた。薄くきれいな形の唇は、今にも触れそうな距離に近づく。彼の甘い吐息が、唇にかかって、くすぐったかった。

「んっ」

 くすぐったくて、身を捩ると、彼は意地悪に喉の奥で低く笑った。
 そんな意地悪なコンラッドは、始めてて、妙に鼓動が早くなった。大人のコンラッドに、ドキドキした。

 そのまま、彼の唇は俺の耳元へ移動して、また吐息がかかるように囁いた。

「ユーリは、サラと随分仲が良さそうだったね? もう、キスはしてたの?」

 その声は、ゾクッとするほど低い声だった。

「してない、してない!!」

 俺は、必死にかぶりを振った。けれど、コンラッドは、ひとたび俺から離れると、じっと俺の顔を覗きこんだ。唇の片端を吊り上げて、色素の薄い瞳を甘く細めた。

 意地悪なんだか、甘いんだか分からないその顔は、ひどく魅惑的だった。

「でも、あなたは先ほどサラにキスを求められていましたよ? 疑わしいですね」

「そ、それは、サラが、コンラッドを挑発したんじゃないかな、なんとなく・・・・・」

「そうですか。疑ってごめんね。でも、これからちゃんと調べてあげるからね?」

 そういうと急にコンラッドは、花が綻ぶような繊細な笑顔を見せた。
 何か妙なことを言われた気がするけれど、その笑顔に思わず見惚れてしまった。

 惚けていたら、コンラッドは唐突に俺の衣服をくつろげはじめた。

「ちょ、ちょっと、や、やだよ、コンラッド!」

 抵抗も空しく、もとより薄い布切れ一枚の俺の衣服は、簡単に解かれた。白いシルクの布が、所在なさげに、春の野原に広がった。
 俺は、こんなだだっ広い、花が咲き乱れる長閑な野原でよりによって、裸にされてしまった。

 そ、そりゃ、俺は男だから、裸になるくらいどうってことないはずなんだけど。
 でも、こんな外で。それも、ずっと俺を弟みたいにかわいがってきてくれたコンラッドに、裸にされるなんて!

 そんな、異常事態に、羞恥心が膨らんでいく。余計に変かと思ったけど、手で恥部を隠した。

 目に涙を溜めながら、恨みがましくコンラッドを見上げた。

 すると、コンラッドは、俺の身体を抱きかかえて、わざわざその布の上に降ろしてくれた。

 そういうところは、昔のやさしいコンラッドお兄ちゃんのままで、思わず、その呼び名で彼を呼んだ。

「コンラッドお兄ちゃん!!」
 
 すると、コンラッドは意地悪に瞳を細めて、俺の顎先を掴んだ。
 綺麗な顔の人が、意地悪な顔をすると、全面降伏したい気がする。
 
「そうですか。そんなに俺をお兄ちゃんと呼びたいんですね。ユーリは、つまり、お兄ちゃんと、こういうことをするのが好きなんですね。へぇ、可愛い顔をして、ユーリは変態だったんだ」

「ち、違うよっ!! 変態なんていわないでっ」

 泣きそうになりながら、苦言を呈した。

「いいよ、ユーリ。否定しなくても。お兄ちゃんが、たくさんユーリを可愛がってあげる」

 彼は、そんな台詞を、うっとりするような甘い声で囁いた。

 こんな状況じゃなかったら、その台詞はものすごく感慨深いものになるに違いない。
 けれど、このタイミングで使われると、たちまち鬼畜めいた台詞になる。

 本当に、コンラッドは信じられないくらい、どんどん意地悪になっていく。
 コンラッド、どうしちゃったの?!

 俺の心は、かき乱されて、もうぐちゃぐちゃになってしまいそう。


「ああっ!! う、うそ! やだっ、ああっ、だめっ、そこっ!!」

 コンラッドは、突然俺の恥部を掴んだ。
 大きくて節だった指がそこに絡みついて、色んなところを繊細に触れながら擦り上げてきた。
 敏感なところを、そんな急に弄られて、その衝撃で性感は何倍にも膨れ上がる。
 すぐにそこは屹立して、先端からははしたない雫が溢れてくる。

「ユーリ、ここ、もうこんなに硬くなっていますよ。それに、先から何かが溢れていますよ? 淫乱だなぁ、ユーリは。お兄ちゃんの手が、そんなに、気持ちいいの?」

 コンラッドは、わざと自分のことを『お兄ちゃん』と呼ぶことで、俺を苛めてくる。
 
「あっ・・・アアっ、や、やだ、コン、ラッド・・」

「コンラッドお兄ちゃん、でしょ、ユーリ」
 
 俺に意地悪に、呼び方を訂正するようにいうと、先端の窪みを指の腹で擦り上げた。

「ンアアアっ・・・!!」

 たまらない刺激に、思わず身体を痙攣させた。背筋をぞくぞくする快感が突き抜けて、脚の先まで伝わった。

「へぇ、ユーリはこれが好きなんだ。お兄ちゃんに、お願いしてごらん? そうしたら、もっとしてあげる」

 コンラッドは、俺から手を離して、甘い声で囁いた。さんざん弄られて熱をもったそこは、急に放置されてしまった。そんな状態で、我慢なんてできるわけがない。
 上から覗き込む、甘くて綺麗な瞳をぼんやりと見つめながら、はしたなくお願いした。羞恥で瞳には、涙が滲んでいく。

「コンラッドお兄ちゃん・・・・、お願い、します・・・もっと擦って・・・くださ、い」

「困った子ですね、ユーリは」

 甘く優しく瞳を細めながらも、その声は揶揄するようなものだった。
 コンラッドの大きな掌が再びそこを掴んだ。そして、繊細な場所を指の腹で何度も擦りながらも、上下に掌を動かしていく。

 意地悪なコンラッドに翻弄されて、身も心もぐずぐずになっていく。
 コンラッドの節だった長い指に、弄ばれて、限界だった。

「どうしよう・・・もうだめ・・・っああっ、あああっ!!」

 初めて、そんな敏感なところを人から、それもコンラッドから擦られて、ほどなく果ててしまった。
 ものすごく、気持ちよかった。

 腰の奥深くに疼いていた、甘いものが、先端に向かって一思いに迸った。びく、びくと、そこが生き物のように痙攣し、白乳色の卑猥な液体を撒き散らした。それは、コンラッドの手をしとどに濡らし、挙句、勢い余った飛沫が俺の腹の上にまで飛散した。

 よりによって、そんな淫らな光景を、コンラッドは熱く絡みつくような視線で見つめていた。俺は、そんなコンラッドを、熱に浮かされたままぼんやりと眺めていた。浅い呼吸を繰り返しながら。

「あぁ、ユーリはいけない子だ。お兄ちゃんの手をこんなに汚して・・・・・。それとも、わざとお兄ちゃんの手を汚したかったのかな? 少し、お仕置きが必要ですね」

「そ、そんなっ。や、う、うそっ?!」

 俺は抱き上げられて、コンラッドの身体の上に降ろされた。けれど、俺の恥ずかしいところが、コンラッドの顔の前にあるという、信じられない体勢になっていた。
 恥ずかしくて、思わずコンラッドの身体に顔を伏せた。
 大きくて硬い物が、服越しに顔に触れた。

「やっ、う、うそ?」
 
 それは、間違いなく大きくなったコンラッドのそれだった。
 その大きなものに戸惑う間髪も与えぬうちに、コンラッドは信じられないことをしてきた。

「ひぁっ、ンンああっ!そ、そんなの、無理・・・っ!」

 コンラッドは、俺の太腿を左右に大きく開かせて、さきほど果てたばかりのそこを口に含んだ。まだ、敏感な熱っぽいそこは、あたたかい粘膜に包まれた。 それどころか、中では熱い舌が大胆にそこを嘗め回してくる。そのまま、唇を窄められて、柔らかい壁に、そこが擦りたてられる。

 あ、あのコンラッドお兄ちゃんが、おれのそんなところを、咥えてる・・・・・・!!それも、俺は、恥ずかしいところを全部、ぜんぶコンラッドに晒しちゃってる・・・・・・!!

 ゾクゾクとたまらない疼きが全身を駆け巡る。もう、ここがそよ風が吹く野原だなんて、どうでもいい。
 甘い快感に支配されて、理性が崩れていく。
 
「ああっ、ア・・・うぁ、ひっ、んああっ!!」

 柔らかい粘膜が、そこを包み、絶妙な振動を絶え間なく与えられる。それも、与えてるのは、あのコンラッドで・・・・・・。
 
「もう、だめ、おかしく、ああっ、なるっ!・・・・?!」

 けれど、唐突にそこは外気に晒されて、寒さに震えた。

 思わず、上半身を捻ってコンラッドを振り返る。

 コンラッドは、淫靡な笑いを見せた。唇こそは、意地悪に片端を上げているが、セピアの髪を春風にそよがせて、銀色の虹彩を柔らかな日差しに煌かす顔は甘くて優しくて、くらくらする。
 いつだって、俺を大事に護ってきてくれたコンラッドお兄ちゃんそのものだ。

 ああ、やっぱり、あのやさしいコンラッドお兄ちゃんなんだ。どんなに、意地悪でも、いやらしくても。
 
 途端に、胸が熱くてたまらなくなった。
 やっぱり、俺も、コンラッドが大好きなんだ。
 意地悪されても、どんないやらしいことされたって、大好きだ。

「ユーリも、俺のをして?」

 耳に心地のよい穏やかな声が、そんな要求をしてくる。でも、俺も、コンラッドが大好きだから。銀細工の付いたベルトを外し、冬仕様の毛皮のズボンと麻布の下着を下ろした。 

 自分のものとはまるでちがう、成熟した大人のそれを手にとって、ゆっくりと唇を近づけた。そして、ゆっくりと口内に含んでいく。雄のむせるような匂いにたじろぎそうになる。けれど、コンラッドも俺のをしてくれたから。

「ンン・・・は・・んっ・・・ふっ・・・ウ・・・ンン」

 どうしていいのかわからないけれど、ひたすらに喉の奥まで咥えた。奥に先端が当たり、思わずむせそうになった。けれど、自分でも信じられないくらい、一生懸命にそれを咥えた。
 咥えながら、上下に唇を動かした。きっと、俺、コンラッドが大好きでたまらないから。だから、少しも嫌じゃなかった。

 唇とそれの隙間から漏れる卑猥な吐息と、粘膜のこすれる水音が鼓膜を刺激する。

「あ・・・・ユーリ、そんなに深く咥えて・・・・、初めてと思えない。本当に、いけない子だ・・・っ」
「んん?!ンンーー!!っ・・ふっ・・・ンンーー!」

 彼は、俺のことを、からかうように意地悪に囁いた。それから、俺は快感に再び身を捩り続けることになった。

 コンラッドも、俺の下肢の間の、熱っぽいところを口内に含んでしまった。
 先程よりも、きつく唇を窄められ、その形状に沿って、激しく摩擦を繰り返される・・・・・・。

 お互いに、身体の繊細な部分に、愛撫を加え続けている。

 そんな痴態を、陽気な野原で晒してしまっている。してもらうのも、するのも恥ずかしくて、でも、気持ちがよくて――。

 俺の口内で、また一段と彼のものが硬度を増した。
 俺が、コンラッドを気持ちよくしていると思うと嬉しくなった。
 同時に、俺のそこも、甘い快感に脈打った。

 そのとき、俺の身体の別の場所からも、甘い疼きを感じた。

「ん?!ンむー、っんん・・・や、やだぁっ!!」

 臀部を彼に無防備に晒していた俺に、震え上がる羞恥が襲った。
 もう、コンラッドのそこを咥えている余裕なんて、なかった。

 双丘の間の窪みに、ぬるりとしたコンラッドの指が侵入してきたのだ。それも、俺自身は、未だ彼の口内で怒張している。
 前に与えられる、気持ちいい快感と、後ろに感じる異物感に、頭がくらくらする。

 長い指が、ゆっくりと、内部に侵入してくる。激しい、違和感に、息を呑むんでしまう。けれど、その度に、きつく先端を吸い上げられる。
 そうして、強い快感が勝る間に、ますます、後ろに指が差し込まれる。
 その繰り返しで、気がつくとそこには長いコンラッドの指が深く埋まってしまった。

「んああっ!・・・う、うああっ、ああ、こ、コンラッド、だ、だめ、そんなことしちゃ・・・・アアっ!!」

 その長い指が、中で悪戯に蠢きだしたのだ。内部を微細に、弄られて、すごい異物感を感じた。
 それなのに、コンラッドは全然赦してくれない。
 まるで、何かを探るような動きを内部で感じて、悲鳴に近い喘ぎ声が出てしまう。

 それでも、前に与えられる刺激は、とても甘くて、腰が砕けそうだったから、そちらの動きも受け入れてしまった。
 けれど―― !!

「ひぁ、アアアっ、う、うそっ。なに、これ?! も、もう、で、ちゃうーーあああっ!!」

 コンラッドの指が、俺の内部の一点を抉ったとき、何かがはじけた。
 目の前に閃光が走って、脊髄を電流が通ったみたいになった。

 突き抜ける甘いあまい欲望が、腰の奥から、屹立した先へ向かって、迸った。

 けれど、その先は、コンラッドの口内だから、僅かにためらった。
 それなのに、コンラッドが、きつく俺のそこを吸い上げてしまうから。
 たまらずに、本能のままに、何度も何度も、その欲望を排出した。
 よりによって、コンラッドの口内に。

 すさまじい欲望が満たされて、甘い渦の中にぼんやりと沈んでしまった。

 けれど、ゆっくりと身体を抱き起こされた。
 そして、耳元で熱をはらむ掠れた声で囁かれた。

「ユーリは、困った子だね。お兄ちゃんの口でイッてしまうなんて。今度こそ、本当にお仕置きが必要ですね」

「・・・・コンラッド?」

 惚けたまま、端整な顔のコンラッドを見つめ返した。長い睫毛に縁取られた甘い瞳は、野生的な熱っぽさを内包していて、鼓動が早くなった。

「ユーリ。俺の上に座ってください」
 そういうと、なぜか彼は仰向けに寝転がった。
「う、うん?」

 彼の真意を測りかねながらも、素直に仰向けに寝転ぶ彼の上に跨った。
 普通にそのまま、彼の太股の上に、ぺたんと腰をおろした。

「ユーリ? それじゃ、お仕置きになりません。ほら、もう一度腰をあげて」

 コンラッドは両腕を延ばした。いつのまにか毛織のマントは脱いでいたみたいだ。貴族のものとは違うフリルのない長袖のシャツを着ている。衣服の上からでも、彼の両腕が、逞しい大人のものだと分かる。
 
 彼は、両手で、俺の腰を掴むと、浮かび上がらせた。
 怪訝な顔でコンラッドを覗きみると、彼は不敵な笑みを浮かべた。
 端整な薄い唇が、意地悪に歪められて、碧がかった薄い茶色の瞳はすいっと甘く細められる。
 コンラッドは、カッコよく成長しすぎだと思う。それに、こんな綺麗な顔で、こんな顔をするのは卑怯だと思う。

「ほら、じゃあユーリ、ゆっくりと腰を沈めて・・・・・・」

「う、うん・・・・なっ!」

 ゆっくりと腰を落としていった先には、天を仰いで屹立する、コンラッドのそれがあった。

「ど、ど、どういう、こと?!」

「ユーリ、それをゆっくりと入れながら、腰をおろして?」

 上品な声で、コンラッドはとんでもないことをいう。
 心臓が、派手に脈打ち始める。
 だって、そんなの、そんなところに入るわけないだろ?!

「や、やだっ、そんなの無理だよっ」

 コンラッドは、低く魅惑的に笑う。

「そうですね。ごめんなさい。うぶなあなたは、いきなり、そんなこと出来ませんよね」

 その台詞に、俺はほっと息を吐く。
 けれど、にわかに俺の腰を掴む彼の指先に力がこめられる。

 有無を言わせぬ勢いだった。

「俺が、誘導してあげる―― !」

「ンン・・う、あ、あ、ひっ、あああっ!!」

 彼は、器用に片手で俺の腰を掴みながら、もう片方の手で、自身のものを掴んで、その先端を旨く双丘の間にあてがう。
 そのまま、巧みに自身の腰をグラインドさせて、じわじわと、その先端を俺の内部に埋めこむ。

 そして、彼は、一思いに腰を突き上げた―― !

 めりめりと、窮屈なその場所に、コンラッドのが全て突き刺さる。
 激しい異物感と痛みが襲って、眩暈がした。

 それでも、コンラッドは容赦ない。俺の腰を掴んで俺の腰が浮かび上がらないように抑え付けたまま、下から何度も何度も、突き上げてくる。
 そのたびに、俺は頼りなく全身を揺すらせて、髪を振り乱して、悲鳴のような嗚咽を漏らす。

「あ、あ、アアっ!・・・んあっ!、も、もう、ゆ、る、し――・・・・ああっ!」

 彼がリズミカルに腰を突き上げるたびに、俺の喘ぎ声は、小刻みに途切れる。
 そんな自分が、情けなくて、卑猥で。全身が、甘く熱く火照っていく。

 じくじくと、そこが疼き始めた。
 信じられない。俺、男なのに。そこは、男の人を受け入れる場所じゃないのに。

 コンラッドの挿入は、強引で激しいくせに、その抽送のリズムには丁寧に緩急がつけられていた。

 そして、さきほどから、目の前が真っ白になるくらいに気持ちのいいところばかりを、優しく、激しく突いてくる。

 前には、一度も触れられていないのに、もうすでに2回も果ててしまったのに・・・・・・。
 それでも俺のそこは、信じられないくらい膨れ上がり、露を零していた。

 そこも、触って欲しい・・・・・・。

 ぼやける思考の淵で、激しい欲望が沸いた。
 コンラッドは、その挿入を穏やかなものにすると、甘い顔を意地悪に歪ませた。

「ユーリ、ほら、そこは自分でしてごらん?もう、したくて、たまらないんでしょ?」
「!!」

 再会したコンラッドは、意地悪で余裕たっぷりな大人で、もう敵わない。何もかもお見通しなんだ。
 それに、すごくいやらしい・・・・・・。
 でも、そんなコンラッドがたまらなく好きだ・・・・・・。

 理性が吹き飛んだ。
 本能のままに、自分の手でそこを扱きあげた。

「うあああっ、ああっ、ああっ!!」

 やっと与えられた刺激と後ろから突き抜ける激しい快感がないまぜになって、身体が欲望に呑まれていく。
 口端からは、唾液を垂らし、先端からは露をこぼし、後ろは粘膜がぐちゃぐちゃに擦れて・・・・・・。

 全身べたべたで、ぐちゃぐちゃで、思考だって融けていきそう―― 。

「ユーリ、自分でするところを、っ、お兄ちゃんに見せ付けて。・・・・っは、・・・本当に、いやらしい子だ・・・」

 そんな意地悪な台詞と共に、コンラッドは長い楔を強く深く、打ちつけ続けた。

「やぁぁ!! いじめ、ない、で、おにい、ちゃん、うああああっ!! いくっ、う、うあああっ!!!」

 目の前がスパークして、三度目の欲望が迸った。
 ふいに、コンラッドが俺の腰をきつく掴んだ。
「ユーリ、おれ、も・・・・・」
 
 コンラッドは、俺の腰を掴んだまま、身震いをした。
 内部でそれが脈打ったかと思うと、生暖かい液体が注がれるのを感じた。

「や、ああっ!」

 その感触に、果てていたのに思わず悲鳴をあげていた。

 力なく、コンラッドの上に倒れこんだ。

 


 うららかな春の野原で、このまま寝込んでしまいたいくらいだ。

 コンラッドは、ぐったりする俺の全身を優しくハンカチで拭いて、衣服をきれいに着せてくれた。
 安心しきった俺は、コンラッドの胸に頭を乗せて転がった。

 そよ風は気持ちいいし。お日様は、ぽかぽか気持ちいいし。遠くで、小川のせせらぎも聞こえるし。
 それに、コンラッドがいてくれるし。

 けれど、そうはいかなかった。


「あのぉ~、お取り込み中のところ失礼しますが。というかお取り込み後のところ、ですかね」

 何やらハスキーで、悪戯っぽい男の人の声がして、俺はびっくりして飛び起きた。

「え、ええっと、俺たちは、その、怪しいものでは、ありません、でして」

「なんだ、ヨザックか。いつから、覗き見していたんだ?」

 驚く俺とは対照的に、ひどく冷静なコンラッドに驚いた。どうやら、コンラッドとヨザックなる人物は知り合いだったらしい。

「覗きだなんて、人聞きがわるいわ。だって、グリエ心配してたのよ。旦那が突然居なくなっちゃうし、春になっても戻ってこないじゃない?それで、来て見たら、二人でおっぱじめてしまうんですもの」

「―― !!」

 な、なんだ。この人、立派な体格からしても、声からしても男なのに、なんで女言葉なの?それに、旦那って何? まさか、コンラッドのこと? ええっ?もしかして、コンラッドの嫁さん? うそうそ、まさか、そんな? しかも、お、おっぱじめるってーーーー!!!

「ユーリ、こいつのことは気にしなくていいですからね。俺が、大切なのはユーリだけですから。ヨザック、ユーリの前でおかしなことを言わないでくれ。それと、覗きのことだが今回は目を瞑ってやる。ただし、二度はないと思え」
 
 コンラッドが、ヨザックを一瞥した瞬間、ヨザックは固まった。

「や、やだわっ。もうっ、グリエそんなこと二度としないんだから! どんなに、旦那の身体が美味しそうでも。いえっ、なんでもないわっ。お、お詫びに、あたしの家へご案内するわっ、ご両人!」

 なにやら、彼は変わり者だけど、コンラッドをひどく尊敬しているらしい。

「ありがとう、えと、ヨザックさん」
「こちらこそ、どうも。可愛らしい坊ちゃん」

 にっこりと彼に微笑みかけると、彼も俺の手をとって微笑んでくれた。
 けれどすぐに、この世の終わりのような顔をして俺から手を離した。俺の背後に何が見えたんだろう?
 背後霊とかだったら嫌だな。


 こうして、ラブラブな二人と可哀想な?山賊の愉快で楽しいログハウス暮らしが始まりましたトサ。

 あの魔女の薬がなくても、コンラッドはとっても意地悪にあま~くユーリを襲っていましたトサ。


 めでたし、めでたし。

 

★あとがき★

や、やっぱり、コンラッド視点は難しいので、ユーリ視点が楽しいです。
コメディー調にするのも楽しいです。

 でも、エロはがっつりと、いきたいところです。エロだけでもいいくらい(汗

 お兄ちゃんプレイ的なものになったかも。なんじゃそれ。でも、二人が兄弟ていうのもなんか萌える。
 というか、コンユなら、いろいろなシチュで萌えたい。

 楽しんでいただけたら嬉しいです。
 
 いつも、来てくださる方ありがとうございます^^
 拍手も、本当にありがとうございます^^

 

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