2009.4.22設置
『今日からマ王』メインです。
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第三話 太陽のようなあなた
※コンラッドが、ユーリにますます惚れてしまうお話です。
太陽が昇る前の、霞がかかったような空の中、俺は目を覚ます。ひどく頭が痛い。
なっ・・・・・!
頭が痛いことなど忘れてしまいそうなくらいの衝撃が俺を襲う。
俺の隣には、あられもない姿でユーリが眠っている。それも、体中に痣がついている。
途端に、昨夜の出来事が走馬灯のように駆け巡る。
妖しげな男に、無理やり眼鏡をかけられたこと。ユーリを俺のものにしてしまいたいと強く願ったこと。
そして、一番思い出したくないこと。・・・・・・・ユーリを強姦してしまったこと!
あの眼鏡は、いつの間にかサイドテーブルの上に乗っている。その存在をまざまざと見せ付けるかのように。忌々しく眼鏡を睨みつける。
くっ・・・・、なんてことを。
俺の何よりも大切なユーリを悲しませてしまった。
悔しいやら、情けないやらで心が揺れ惑う。
「ん・・・?コンラッド、どうしたの・・・。もう、起きたの? 」
ごそり、と動きながら上半身を起こすユーリ。昨日、俺があれだけのことをしたのになんて優しく、柔らかい表情。でも、そんな彼に甘えてしまってはいけない。
「ユーリ、しばらく私を僻地へ飛ばしてください。いや、貴方がそれだけで耐えられないならどんな罪状でも受けます」
言うや否や、ユーリが俺にしがみつく。
「嫌だ、もうどこにも行かないで。俺、あんたがシマロンに行ってしまったときどれだけ辛かったか。もう二度と、あんな思いは味わいたくないんだ」
予想外のユーリの言葉にしばし固まる。
「しかし、ユーリ!昨夜、私が貴方に何をしたか覚えてないのですか?! 」
途端に、ユーリの頬は紅色に染まる。彼は、恥ずかしげに、視線を下に落としながら言う。
「だってさ、昨日のコンラッドは何かおかしいな・・・・・とは思ったし、いきなりあんなことされて、ほ、本当にびっくりだったよ。でも・・・・なんでかな。相手がコンラッドだったからかな。決して、嫌じゃなかったんだ」
俺は、ユーリの手を掴んで言う。
「ユーリ、貴方はまだ幼い。いきなりあんなことをされたら、きっと衝撃がつらすぎて自己防衛のために、相手を好きになろうとしてしまうと思うんだ。だから、きっとー」
「コンラッド!!」
ユーリが、急にきつい口調で俺の話を遮る。
「確信をもっていえるよ、そうじゃない。コンラッドだから、何をされても嫌じゃないんだよ。どんなにいじめられてもね」
「ユーリ・・・」
「それに、コンラッドは無理をしすぎなんだよ。自分自身の理想像を作り上げて、きっとそのとおりに完璧に行動しようとしてるんだろ?その邪魔になる思いには全て蓋をして閉じ込めてきたんだろ?なんとなく、そんな気がするんだ。」
俺は、ユーリの言葉に息を呑む。全く、そのとおりだった。
「昨日のコンラッドは、・・・・なんていうか今まで鬱積してたものが爆発しちゃった・・・みたいな。だからさ、俺は、昨日のコンラッドも大切なコンラッドに変わりないと思うんだ。」
ユーリは春風のように、にこりと、爽やかに微笑んで言う。
「それに、コンラッドは俺のことを、どんなときも信じてきてくれた。そんなコンラッドをずっと信じたいと思ってる。例え悪い人だとしても、全部好きなんだ」
どうして、貴方はそんなに大きくて暖かくて眩しいんですか。まるで、太陽のよう。
彼をそっと胸に引き寄せる。
「ユーリ、貴方のことがたまらなく好きです。好き過ぎて、あなたに迷惑をかけてしまうのが恐かった。そして、俺は自分をさらけ出して、貴方に拒絶されるのがなによりの恐怖でした」
ふふと、笑みがこぼれる。
「でも、貴方には全部お見通しだったんですね」
ユーリの手の甲にキスを落とす。
「では、これからは、俺の全てで貴方を愛させて下さい」
「こ、コンラッド~、大げさだなぁ、もう。でも・・・・う、うん、よろしく」
彼は、少しはにかんだような笑顔で俺に微笑む。
暖かい、眩しい貴方。生まれてきてくれてありがとう。
第三話 =完
※コンラッドが、ユーリにますます惚れてしまうお話です。
太陽が昇る前の、霞がかかったような空の中、俺は目を覚ます。ひどく頭が痛い。
なっ・・・・・!
頭が痛いことなど忘れてしまいそうなくらいの衝撃が俺を襲う。
俺の隣には、あられもない姿でユーリが眠っている。それも、体中に痣がついている。
途端に、昨夜の出来事が走馬灯のように駆け巡る。
妖しげな男に、無理やり眼鏡をかけられたこと。ユーリを俺のものにしてしまいたいと強く願ったこと。
そして、一番思い出したくないこと。・・・・・・・ユーリを強姦してしまったこと!
あの眼鏡は、いつの間にかサイドテーブルの上に乗っている。その存在をまざまざと見せ付けるかのように。忌々しく眼鏡を睨みつける。
くっ・・・・、なんてことを。
俺の何よりも大切なユーリを悲しませてしまった。
悔しいやら、情けないやらで心が揺れ惑う。
「ん・・・?コンラッド、どうしたの・・・。もう、起きたの? 」
ごそり、と動きながら上半身を起こすユーリ。昨日、俺があれだけのことをしたのになんて優しく、柔らかい表情。でも、そんな彼に甘えてしまってはいけない。
「ユーリ、しばらく私を僻地へ飛ばしてください。いや、貴方がそれだけで耐えられないならどんな罪状でも受けます」
言うや否や、ユーリが俺にしがみつく。
「嫌だ、もうどこにも行かないで。俺、あんたがシマロンに行ってしまったときどれだけ辛かったか。もう二度と、あんな思いは味わいたくないんだ」
予想外のユーリの言葉にしばし固まる。
「しかし、ユーリ!昨夜、私が貴方に何をしたか覚えてないのですか?! 」
途端に、ユーリの頬は紅色に染まる。彼は、恥ずかしげに、視線を下に落としながら言う。
「だってさ、昨日のコンラッドは何かおかしいな・・・・・とは思ったし、いきなりあんなことされて、ほ、本当にびっくりだったよ。でも・・・・なんでかな。相手がコンラッドだったからかな。決して、嫌じゃなかったんだ」
俺は、ユーリの手を掴んで言う。
「ユーリ、貴方はまだ幼い。いきなりあんなことをされたら、きっと衝撃がつらすぎて自己防衛のために、相手を好きになろうとしてしまうと思うんだ。だから、きっとー」
「コンラッド!!」
ユーリが、急にきつい口調で俺の話を遮る。
「確信をもっていえるよ、そうじゃない。コンラッドだから、何をされても嫌じゃないんだよ。どんなにいじめられてもね」
「ユーリ・・・」
「それに、コンラッドは無理をしすぎなんだよ。自分自身の理想像を作り上げて、きっとそのとおりに完璧に行動しようとしてるんだろ?その邪魔になる思いには全て蓋をして閉じ込めてきたんだろ?なんとなく、そんな気がするんだ。」
俺は、ユーリの言葉に息を呑む。全く、そのとおりだった。
「昨日のコンラッドは、・・・・なんていうか今まで鬱積してたものが爆発しちゃった・・・みたいな。だからさ、俺は、昨日のコンラッドも大切なコンラッドに変わりないと思うんだ。」
ユーリは春風のように、にこりと、爽やかに微笑んで言う。
「それに、コンラッドは俺のことを、どんなときも信じてきてくれた。そんなコンラッドをずっと信じたいと思ってる。例え悪い人だとしても、全部好きなんだ」
どうして、貴方はそんなに大きくて暖かくて眩しいんですか。まるで、太陽のよう。
彼をそっと胸に引き寄せる。
「ユーリ、貴方のことがたまらなく好きです。好き過ぎて、あなたに迷惑をかけてしまうのが恐かった。そして、俺は自分をさらけ出して、貴方に拒絶されるのがなによりの恐怖でした」
ふふと、笑みがこぼれる。
「でも、貴方には全部お見通しだったんですね」
ユーリの手の甲にキスを落とす。
「では、これからは、俺の全てで貴方を愛させて下さい」
「こ、コンラッド~、大げさだなぁ、もう。でも・・・・う、うん、よろしく」
彼は、少しはにかんだような笑顔で俺に微笑む。
暖かい、眩しい貴方。生まれてきてくれてありがとう。
第三話 =完
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