2009.4.22設置
『今日からマ王』メインです。
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第七話 Birthday Wedding①
※ところどころ、あれ、マニメってこんな設定だったっけ?なんてところがあると思います。すみません。捏造です。眞魔国について詳しい人が居たらお便り下さい(苦笑
「ごめん、コンラッド、俺・・・・・・やっぱりあんたとは結婚できない」
日が昇る前の、少し肌寒い朝。朝露に濡れる草木の瑞々しい香りがたち込める。そんな長閑な朝に、心が抉れるような言葉を、ようやく捻り出す。
「ユーリ・・・・・、貴方がそう言うなら、私はただ―貴方に従うまでです」
彼は力なく俯くと、何の色も映さない、無機質な、けれど綺麗な瞳をそっと閉じた。
目尻の温い涙の感触が、やけに生々しくて思わず目を擦る。灼けるような指の熱さに目を見開く。
「う・・・・ん?あれ」
視界が霞み、うっすらと現れる華やかなベッドのファブリックや、天蓋。
何だ―俺、夢を見ていたのか?―すごく悲しくて嫌な夢だった気がする。
夢から醒めた後味の悪さに、思わず隣で静やかに寝ているコンラッドに抱きついた。やっと、安心できる温もりに触れられて、ほっと胸を撫で下ろす。
「ん・・・どうしましたか、ユーリ。随分と早い目覚めですね」
カーテンから覗く乳白色の空にぼんやりと映し出される彼。寝ぼけ眼で俺を見つめるコンラッドには、そこはかとない色香が漂う。彼の厚い胸に頭を載せて、その規則的な鼓動を聴いた。彼の節だった指が、俺の髪を流れるように梳かす。
めいっぱい彼を堪能したら、少し元気が出てきた。
「なんでもないよ、コンラッド。あまり覚えてないんだけど、ちょっと寂しい夢を見ただけだよ」
けれど、彼は凛々しい眉を顰めると、長い指で俺の目尻をそっと撫でた。
「そうですか?とても、悲しい夢だったんですね。だって、ここ、泣いた痕がついてる」
「え・・・っあ」
その事実を知らされて驚いていると、彼がそこに柔らかい接吻けをした。その甘くてくすぐったい感触に、すっかり元気を取り戻した。
「もう、コンラッドってばすぐキスするんだからな!それより、ロードワークまでまだ少し時間があるから、もう一眠りしよ?あ・・・っていうか俺が、起こしちゃったんだね、ごめんね、コンラッド」
ごめん、と眉を八の字にして謝ると、形のいい薄い唇から、ちらっと白い歯を覗かせて、とびきりの笑顔で微笑んでくれた。あまりにも、整ったその顔にまじまじと見惚れてしまう。
「いいえ、寧ろ嬉しかったですよ。貴方が不安だった時に一番貴方の側にいられて。貴方の不安を取り去ってあげることができて」
再び、瞼に優しくキスされた。
「さぁ、もう一眠りして下さい。寝不足は身体によくありませんからね」
優しく胸の中に抱きしめられて、甘い声で囁かれた。
「お休みなさい、ユーリ、愛しています」
耳に心地よい穏やかなハスキーヴォイスを聞いていたら、また眠たくなってきた。
「ん・・・お休み、好きだよ、コンラッド」
コンラッドの甘い香りの中で、優しい眠りに誘われた。
挙式まであと一週間。コンラッドの申し出で、俺の誕生日7月29日に式を挙げることになった。
俺達は、堂々とプロポーズを皆に見せたり(いや、コンラッドが・・・ね)、一緒に結婚指輪に刻む文字を考えたり、俺ん家に結婚報告に行ったり・・・婚約指輪を貰ったり、本当にいろいろあったな。
こないだの婚前旅行なんて、本当にとんでもない目にあったけど。それこそ、命の危険を感じるような、壮絶な体験をしたわけだけど。あ、でも、それはいつもか。でも、コンラッドとだから俺はここまでやってこれたんだと思うんだ。彼はいつでも俺を強く愛してくれたから。
いつだって、あたりまえにある空みたいに、俺のことを何よりも近くで見守ってくれるから。
本当に、幸せだな。
過去の想い出に浸っている時だった。
「ン・・・・っ!!」
突然、背後から布で鼻と口を塞がれた。身を捩って逃げようとするも、びくともしない。俺は、布に染み込ませてあるおかしな匂いに意識が遠のいていった。
*****
夕食前の幸せな一時。日が翳り、空がオレンジ色に染まるころ、ユーリと二人で中庭を散策する。湿った風がそっと頬を撫でていく。
「ユーリ、早く貴方と二人きりになりたかった」
王である彼の周りには、常に家臣が付随する。俺は、今やっとユーリと二人きりになれたのが嬉しくて華奢な身体を胸に独り占めした。
けれど、思いがけず彼は俺の身体からするりと抜け出してしまった。
初めてのことに、俺は心中穏やかでなかった。
「どうしたのですか、ユーリ?」
自分でも驚くほど声が掠れた。
「あ、ごめん、―コンラッド」
漆黒の大きな瞳が、艶めいていてドキリとした。いつもの彼と違う仕草に胸騒ぎを覚える。
「ユーリ?どうしたのですか?どこか、具合がよくありませんか?」
焦る気持ちから、俺は少し声が刺々しくなってしまう。ことユーリに関しては、驚くほどに冷静ではいられない。
「別に―何でもない」
そっけなく、告げられた言葉は冷たい感じがした。まもなく伏せられた彼の瞳の縁には、長くて愛らしい睫毛が際立つ。
「もう夕食だから、城に帰る」
「ユーリ!」
強く呼び止める俺の声を無視して、颯爽と城に駆け込んでいくユーリ。夕日を受けて長い影を造る彼の後姿を呆然と見つめたまま立ち尽くす。一人になった中庭に、夕蝉の声がむなしく響いていた。
明らかに、ユーリの様子がおかしい。
前に、ヴォルフラムのことを心配して元気が無い時があったけど、今回は違う。元気がないとか、怒っているとかそんな次元じゃない。仕草や行動が、いつものユーリとかけ離れている。いつもより表情が豊かでない。よく言えば、いつもより表情が大人びて見える。
頬を撫でる夕暮れの生暖かい風がぞっとするほどに、不気味だった。
夕食を食べ終わると、ユーリは俺の顔を見もせずに、颯爽と立ち上がり、優雅に部屋を出て行ってしまった。俺は、食べかけの夕食もそのままに席を立つと、ユーリの後を慌てて追いかけた。
俺達の様子を驚いたように、いつものメンバーが見守っていた。けれど、体裁になど構っていられない。今は彼の事情を聞きたい。ちゃんと彼の口からその行動のわけを知りたい。
ユーリは、野球少年だけあって逃げ足が異常に早い。月明かりだけが仄かに差し込む暗い回廊に、彼と俺の硬い靴の音が騒々しく響く。
どうして逃げるんですか?俺から逃げないで、ユーリ!
その小さな愛しい背中が闇に吸い込まれていくようで、居ても立ってもいられない。走るペースを上げて、息をするのも忘れて彼を追い上げた。
中庭まで出たところで、ようやく彼の細い腕を掴み取り、彼と向き合った。
「ユーリ!どうして俺から逃げるんですか?」
肩で大きく息をするユーリが俺を見上げた。
「もう・・・俺のことに・・・構わないで」
酷く憂いを含んだ、漆黒の瞳に息を呑んだ。闇夜の中で、はっとするくらいの存在感のあるその瞳に。彼の固い決意のようなものを感じて、胸がざわめいた。けれど、それで引き下がれるわけがない。そんなに悲しい瞳で見つめられてしまったら余計に。
手繰り寄せるようにきつく強く、その細い肢体を抱きしめた。暖かい彼の体温を胸の中に閉じ込める。もう俺から逃げないで。
「ユーリ!ずっと俺の側にいて」
そんな、どうして?!
彼は俺を両腕で力強く押し遣ると、胸の中から抜け出してしまった。胸には、まだ先程まで居た彼の暖かさが残る。それが一層寂しさを募らせた。
「ごめん、俺、コンラッドと一緒にいられない。今夜から別々に寝よう」
月を映す漆黒の瞳は、俺にこれ以上の詮索をしないでと、強く訴えかけていた。
その気迫に圧されるように、俺はそれ以上唯の一言も言えなくなってしまった。
*****
ユーリの態度は、ここ2、3日ずっとその調子だった。
彼の護衛は、今までどおり勤め上げている。けれど、恋人としての甘いひとときは皆無だった。キスはおろか、抱き締めることも出来なかった。抱きしめようとする度に、唐突に俺から離れてしまう。俺に触れられるのを恐れている気さえした。
おまけに彼は、何かに取り付かれたかのように執務に励み、王佐からみっちりと眞魔国の講義を受けている。もう、彼と城外に二人きりで散策に行くこともすっかりなくなってしまった。
その彼の態度は、王として賞賛に値すべきものなのに、婚約者としては複雑だった。いや、精神的にかなり参っている。
愛しい人に触れられないことがこんなにも苦しいなんて知らなかった。いつも、当たり前のように抱きしめることができたから。彼の温もりはいつも俺を癒してくれた。彼と二人きりの時間を持てないことが、こんなにも辛いものだったなんて。
彼が、自分の手元から、抜け出して行く。王としての成長を喜んであげることも、また彼を愛するということなのに―。
自分の心のほの暗い部分を見つけてしまった。
俺は、思っていたよりもずっと独占欲の強くて、わがままな男だったみたいです、ユーリ。
自嘲気味な笑いが漏れた。
俺の心の隅々までも暴いてしまうような、月が煌々と輝く夜、一人城内の見回りを続けた。
←②へ続く。
※ところどころ、あれ、マニメってこんな設定だったっけ?なんてところがあると思います。すみません。捏造です。眞魔国について詳しい人が居たらお便り下さい(苦笑
「ごめん、コンラッド、俺・・・・・・やっぱりあんたとは結婚できない」
日が昇る前の、少し肌寒い朝。朝露に濡れる草木の瑞々しい香りがたち込める。そんな長閑な朝に、心が抉れるような言葉を、ようやく捻り出す。
「ユーリ・・・・・、貴方がそう言うなら、私はただ―貴方に従うまでです」
彼は力なく俯くと、何の色も映さない、無機質な、けれど綺麗な瞳をそっと閉じた。
目尻の温い涙の感触が、やけに生々しくて思わず目を擦る。灼けるような指の熱さに目を見開く。
「う・・・・ん?あれ」
視界が霞み、うっすらと現れる華やかなベッドのファブリックや、天蓋。
何だ―俺、夢を見ていたのか?―すごく悲しくて嫌な夢だった気がする。
夢から醒めた後味の悪さに、思わず隣で静やかに寝ているコンラッドに抱きついた。やっと、安心できる温もりに触れられて、ほっと胸を撫で下ろす。
「ん・・・どうしましたか、ユーリ。随分と早い目覚めですね」
カーテンから覗く乳白色の空にぼんやりと映し出される彼。寝ぼけ眼で俺を見つめるコンラッドには、そこはかとない色香が漂う。彼の厚い胸に頭を載せて、その規則的な鼓動を聴いた。彼の節だった指が、俺の髪を流れるように梳かす。
めいっぱい彼を堪能したら、少し元気が出てきた。
「なんでもないよ、コンラッド。あまり覚えてないんだけど、ちょっと寂しい夢を見ただけだよ」
けれど、彼は凛々しい眉を顰めると、長い指で俺の目尻をそっと撫でた。
「そうですか?とても、悲しい夢だったんですね。だって、ここ、泣いた痕がついてる」
「え・・・っあ」
その事実を知らされて驚いていると、彼がそこに柔らかい接吻けをした。その甘くてくすぐったい感触に、すっかり元気を取り戻した。
「もう、コンラッドってばすぐキスするんだからな!それより、ロードワークまでまだ少し時間があるから、もう一眠りしよ?あ・・・っていうか俺が、起こしちゃったんだね、ごめんね、コンラッド」
ごめん、と眉を八の字にして謝ると、形のいい薄い唇から、ちらっと白い歯を覗かせて、とびきりの笑顔で微笑んでくれた。あまりにも、整ったその顔にまじまじと見惚れてしまう。
「いいえ、寧ろ嬉しかったですよ。貴方が不安だった時に一番貴方の側にいられて。貴方の不安を取り去ってあげることができて」
再び、瞼に優しくキスされた。
「さぁ、もう一眠りして下さい。寝不足は身体によくありませんからね」
優しく胸の中に抱きしめられて、甘い声で囁かれた。
「お休みなさい、ユーリ、愛しています」
耳に心地よい穏やかなハスキーヴォイスを聞いていたら、また眠たくなってきた。
「ん・・・お休み、好きだよ、コンラッド」
コンラッドの甘い香りの中で、優しい眠りに誘われた。
挙式まであと一週間。コンラッドの申し出で、俺の誕生日7月29日に式を挙げることになった。
俺達は、堂々とプロポーズを皆に見せたり(いや、コンラッドが・・・ね)、一緒に結婚指輪に刻む文字を考えたり、俺ん家に結婚報告に行ったり・・・婚約指輪を貰ったり、本当にいろいろあったな。
こないだの婚前旅行なんて、本当にとんでもない目にあったけど。それこそ、命の危険を感じるような、壮絶な体験をしたわけだけど。あ、でも、それはいつもか。でも、コンラッドとだから俺はここまでやってこれたんだと思うんだ。彼はいつでも俺を強く愛してくれたから。
いつだって、あたりまえにある空みたいに、俺のことを何よりも近くで見守ってくれるから。
本当に、幸せだな。
過去の想い出に浸っている時だった。
「ン・・・・っ!!」
突然、背後から布で鼻と口を塞がれた。身を捩って逃げようとするも、びくともしない。俺は、布に染み込ませてあるおかしな匂いに意識が遠のいていった。
*****
夕食前の幸せな一時。日が翳り、空がオレンジ色に染まるころ、ユーリと二人で中庭を散策する。湿った風がそっと頬を撫でていく。
「ユーリ、早く貴方と二人きりになりたかった」
王である彼の周りには、常に家臣が付随する。俺は、今やっとユーリと二人きりになれたのが嬉しくて華奢な身体を胸に独り占めした。
けれど、思いがけず彼は俺の身体からするりと抜け出してしまった。
初めてのことに、俺は心中穏やかでなかった。
「どうしたのですか、ユーリ?」
自分でも驚くほど声が掠れた。
「あ、ごめん、―コンラッド」
漆黒の大きな瞳が、艶めいていてドキリとした。いつもの彼と違う仕草に胸騒ぎを覚える。
「ユーリ?どうしたのですか?どこか、具合がよくありませんか?」
焦る気持ちから、俺は少し声が刺々しくなってしまう。ことユーリに関しては、驚くほどに冷静ではいられない。
「別に―何でもない」
そっけなく、告げられた言葉は冷たい感じがした。まもなく伏せられた彼の瞳の縁には、長くて愛らしい睫毛が際立つ。
「もう夕食だから、城に帰る」
「ユーリ!」
強く呼び止める俺の声を無視して、颯爽と城に駆け込んでいくユーリ。夕日を受けて長い影を造る彼の後姿を呆然と見つめたまま立ち尽くす。一人になった中庭に、夕蝉の声がむなしく響いていた。
明らかに、ユーリの様子がおかしい。
前に、ヴォルフラムのことを心配して元気が無い時があったけど、今回は違う。元気がないとか、怒っているとかそんな次元じゃない。仕草や行動が、いつものユーリとかけ離れている。いつもより表情が豊かでない。よく言えば、いつもより表情が大人びて見える。
頬を撫でる夕暮れの生暖かい風がぞっとするほどに、不気味だった。
夕食を食べ終わると、ユーリは俺の顔を見もせずに、颯爽と立ち上がり、優雅に部屋を出て行ってしまった。俺は、食べかけの夕食もそのままに席を立つと、ユーリの後を慌てて追いかけた。
俺達の様子を驚いたように、いつものメンバーが見守っていた。けれど、体裁になど構っていられない。今は彼の事情を聞きたい。ちゃんと彼の口からその行動のわけを知りたい。
ユーリは、野球少年だけあって逃げ足が異常に早い。月明かりだけが仄かに差し込む暗い回廊に、彼と俺の硬い靴の音が騒々しく響く。
どうして逃げるんですか?俺から逃げないで、ユーリ!
その小さな愛しい背中が闇に吸い込まれていくようで、居ても立ってもいられない。走るペースを上げて、息をするのも忘れて彼を追い上げた。
中庭まで出たところで、ようやく彼の細い腕を掴み取り、彼と向き合った。
「ユーリ!どうして俺から逃げるんですか?」
肩で大きく息をするユーリが俺を見上げた。
「もう・・・俺のことに・・・構わないで」
酷く憂いを含んだ、漆黒の瞳に息を呑んだ。闇夜の中で、はっとするくらいの存在感のあるその瞳に。彼の固い決意のようなものを感じて、胸がざわめいた。けれど、それで引き下がれるわけがない。そんなに悲しい瞳で見つめられてしまったら余計に。
手繰り寄せるようにきつく強く、その細い肢体を抱きしめた。暖かい彼の体温を胸の中に閉じ込める。もう俺から逃げないで。
「ユーリ!ずっと俺の側にいて」
そんな、どうして?!
彼は俺を両腕で力強く押し遣ると、胸の中から抜け出してしまった。胸には、まだ先程まで居た彼の暖かさが残る。それが一層寂しさを募らせた。
「ごめん、俺、コンラッドと一緒にいられない。今夜から別々に寝よう」
月を映す漆黒の瞳は、俺にこれ以上の詮索をしないでと、強く訴えかけていた。
その気迫に圧されるように、俺はそれ以上唯の一言も言えなくなってしまった。
*****
ユーリの態度は、ここ2、3日ずっとその調子だった。
彼の護衛は、今までどおり勤め上げている。けれど、恋人としての甘いひとときは皆無だった。キスはおろか、抱き締めることも出来なかった。抱きしめようとする度に、唐突に俺から離れてしまう。俺に触れられるのを恐れている気さえした。
おまけに彼は、何かに取り付かれたかのように執務に励み、王佐からみっちりと眞魔国の講義を受けている。もう、彼と城外に二人きりで散策に行くこともすっかりなくなってしまった。
その彼の態度は、王として賞賛に値すべきものなのに、婚約者としては複雑だった。いや、精神的にかなり参っている。
愛しい人に触れられないことがこんなにも苦しいなんて知らなかった。いつも、当たり前のように抱きしめることができたから。彼の温もりはいつも俺を癒してくれた。彼と二人きりの時間を持てないことが、こんなにも辛いものだったなんて。
彼が、自分の手元から、抜け出して行く。王としての成長を喜んであげることも、また彼を愛するということなのに―。
自分の心のほの暗い部分を見つけてしまった。
俺は、思っていたよりもずっと独占欲の強くて、わがままな男だったみたいです、ユーリ。
自嘲気味な笑いが漏れた。
俺の心の隅々までも暴いてしまうような、月が煌々と輝く夜、一人城内の見回りを続けた。
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