2009.4.22設置
『今日からマ王』メインです。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
第十二話 手を繋ごう
※ヴォルユです。二人して乙女なお話です(汗
昼休み前の授業後、俺が一人で廊下を歩いていると、コンラッドがこちらに近づいてきた。相変わらず、爽やかな表情の彼。
「ユーリ、今日は一緒にお昼が食べられそうにありません。色々とありまして。それから、帰るのも遅くなりそうですので、先に帰っていて貰えますか?夕食は、出前でも取ってくださいね。俺が後でお金を出しますから。では」
それだけ言うと、すぐに立ち去ってしまうコンラッド。
必要最低限のことしか、言ってこない彼。
なんか、ちょっと事務的な感じだな。この世界のコンラッドとは恋人同士なんだよな?それに、昨日までの態度より、随分と距離があるような気がする・・・・・。
なんだろう、この胸のもやもやは・・・・。
どんっ!!
突然、背中を押される。そのおかげで、考えていたことが全部すっ飛んでしまった。振り返ると、やっぱり、そこにはヴォルフラムがいた。
「おいっ!ユーリ。何を道の真ん中でぼーっと突っ立っているんだ。ところで、今日は、珍しいな。コンラッドに用事を頼まれなかったんだな」
何のことかわからずに、適当に返事をしておく。
「あ、あぁ」
ヴォルフラムは、綺麗な顔をふくれっ面にして小言をいう。
「まったく!あの教師は、いつも昼休みになると、ユーリに手伝ってもらいたいことがあるとか何とか言って、いつもお前をさらっていってしまうんだからな!!」
その発言を聞いて、俺は、やっと意味がわかった。そういうことだったのか。この世界のコンラッドと俺は恋人で、昼休みにご飯を一緒に食べるのが日課だったはず。
でも、教師と生徒が昼休みに二人だけでご飯を食べるというのは、奇妙な話だ。だから、コンラッドが俺に用事を言いつけるふりをして、俺をあの温室に連れて行ってたわけだ。
そこまでして、コンラッドは、いつも俺と二人で昼休みを過ごそうとしてくれてたんだな。少し、胸が熱くなる。けれど、同時に、今日は一緒に過ごせないんだと思うと、切なくなる。
あれ、俺ってどうして、コンラッドのことを考える時、ちょっと悲しくなるんだろう。
俺が考え事をしていると、小さな声でヴォルフラムがつぶやく。
「今日はお前と一緒にお昼ご飯が食べられそうだな」
視線をそらして、顔を薄紅色に染める彼。
照れているのかな?
俺は、しばらく、じっとヴォルフラムの顔を見つめる。すると、俺はヴォルフラムに睨まれる。
「このへなちょこユーリ!!こういうときは、もっと嬉しそうに、僕に同意するべきだ!!さぁ、来い、カフェテリアに連れて行ってやる」
ぎゃあぎゃあと、喚くヴォルフラム。
苦笑する俺の手を握ると、俺を強引にカフェテリアへと連れて行く。
相変わらず、すごい握力で俺の手を握るヴォルフラム。
「ちょっと、ヴォルフラム!手が痛いよ~」
俺は、情けない声で、ヴォルフラムに抗議する。困った俺の顔を見ると、ヴォルフラムは、頬を染めながら俺の指に自身の指を絡みつかせて手を握る。
「こ、恋人繋ぎしてやるから・・・・もう、痛くないからな」
不器用に、たどたどしく言葉を紡ぐヴォルフラム。
うわぁ、なんか、俺、恥ずかしい。
俺は、彼のそんな一生懸命さに余計に照れてしまう。俺も、顔を真っ赤に染めて俯きながら歩いていく。綺麗なヴォルフラムの指に自身の指を絡められながら。
二人して、頬を染めあって指を絡ませて歩いていく姿は、さぞかし目立つだろうな。
ただでさえ、ヴォルフラムは美形で目立つのに。
そういえば、前にもこんなことがあった気がする。
ふと思い出して、また恥ずかしくなるユーリだった。
第十二話 =完
※ヴォルユです。二人して乙女なお話です(汗
昼休み前の授業後、俺が一人で廊下を歩いていると、コンラッドがこちらに近づいてきた。相変わらず、爽やかな表情の彼。
「ユーリ、今日は一緒にお昼が食べられそうにありません。色々とありまして。それから、帰るのも遅くなりそうですので、先に帰っていて貰えますか?夕食は、出前でも取ってくださいね。俺が後でお金を出しますから。では」
それだけ言うと、すぐに立ち去ってしまうコンラッド。
必要最低限のことしか、言ってこない彼。
なんか、ちょっと事務的な感じだな。この世界のコンラッドとは恋人同士なんだよな?それに、昨日までの態度より、随分と距離があるような気がする・・・・・。
なんだろう、この胸のもやもやは・・・・。
どんっ!!
突然、背中を押される。そのおかげで、考えていたことが全部すっ飛んでしまった。振り返ると、やっぱり、そこにはヴォルフラムがいた。
「おいっ!ユーリ。何を道の真ん中でぼーっと突っ立っているんだ。ところで、今日は、珍しいな。コンラッドに用事を頼まれなかったんだな」
何のことかわからずに、適当に返事をしておく。
「あ、あぁ」
ヴォルフラムは、綺麗な顔をふくれっ面にして小言をいう。
「まったく!あの教師は、いつも昼休みになると、ユーリに手伝ってもらいたいことがあるとか何とか言って、いつもお前をさらっていってしまうんだからな!!」
その発言を聞いて、俺は、やっと意味がわかった。そういうことだったのか。この世界のコンラッドと俺は恋人で、昼休みにご飯を一緒に食べるのが日課だったはず。
でも、教師と生徒が昼休みに二人だけでご飯を食べるというのは、奇妙な話だ。だから、コンラッドが俺に用事を言いつけるふりをして、俺をあの温室に連れて行ってたわけだ。
そこまでして、コンラッドは、いつも俺と二人で昼休みを過ごそうとしてくれてたんだな。少し、胸が熱くなる。けれど、同時に、今日は一緒に過ごせないんだと思うと、切なくなる。
あれ、俺ってどうして、コンラッドのことを考える時、ちょっと悲しくなるんだろう。
俺が考え事をしていると、小さな声でヴォルフラムがつぶやく。
「今日はお前と一緒にお昼ご飯が食べられそうだな」
視線をそらして、顔を薄紅色に染める彼。
照れているのかな?
俺は、しばらく、じっとヴォルフラムの顔を見つめる。すると、俺はヴォルフラムに睨まれる。
「このへなちょこユーリ!!こういうときは、もっと嬉しそうに、僕に同意するべきだ!!さぁ、来い、カフェテリアに連れて行ってやる」
ぎゃあぎゃあと、喚くヴォルフラム。
苦笑する俺の手を握ると、俺を強引にカフェテリアへと連れて行く。
相変わらず、すごい握力で俺の手を握るヴォルフラム。
「ちょっと、ヴォルフラム!手が痛いよ~」
俺は、情けない声で、ヴォルフラムに抗議する。困った俺の顔を見ると、ヴォルフラムは、頬を染めながら俺の指に自身の指を絡みつかせて手を握る。
「こ、恋人繋ぎしてやるから・・・・もう、痛くないからな」
不器用に、たどたどしく言葉を紡ぐヴォルフラム。
うわぁ、なんか、俺、恥ずかしい。
俺は、彼のそんな一生懸命さに余計に照れてしまう。俺も、顔を真っ赤に染めて俯きながら歩いていく。綺麗なヴォルフラムの指に自身の指を絡められながら。
二人して、頬を染めあって指を絡ませて歩いていく姿は、さぞかし目立つだろうな。
ただでさえ、ヴォルフラムは美形で目立つのに。
そういえば、前にもこんなことがあった気がする。
ふと思い出して、また恥ずかしくなるユーリだった。
第十二話 =完
PR
カレンダー
04 | 2025/05 | 06 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
カテゴリー
最新CM
[05/01 ずきんちゃん]
[04/18 花菜]
[04/18 ずきんちゃん]
[03/03 ずきんちゃん]
[03/03 花菜]
最新記事
(06/03)
(05/26)
(10/24)
(10/20)
(07/20)
最新TB
プロフィール
HN:
ずきんちゃん
性別:
女性
趣味:
ひとりカラオケ カラオケ 旅
自己紹介:
とても気が弱く長いものに巻かれろ的な性格です。
ブログ内検索
最古記事
(04/21)
(04/21)
(04/23)
(04/23)
(04/24)
P R
カウンター
アクセス解析
忍者アナライズ